蕎学舎とは、ひとことで言うと「おそばの学校」です。

ルーツは、「のれん分け制度」です。

大正11年、小松庵の創業当時は、地方から出てきた若者が、丁稚奉公し、年季が明けると、親方が資金を肩代わりして出店の面倒を見ていました。これが「のれん分け制度」です。その頃は、ほとんどが中卒で住み込み。そして、10年前後して完全に独立、店を持ちました。この独立自助、個性尊重の精神は、今でも私たちが受け継いでいます。ただ、現在では昔に比べ、それぞれの技術が大きく高度化、専門化してきたので、独立を目指すより、蕎麦の世界をより深めようとする、専門的職人を目指す人が、多くなってきました。そこで、そのための蕎学舎です。蕎麦の技術を勉強し、職人としての成長を促します。互いに競い合い、助け合うことも学べると思います。

さらに、広い世界を知るため本を読んだり、音楽を聴いたり。また、生産者など様々な人と、出会える場所になったらと思います。ここから、何が生まれるか、何が見えるか、今はわかりません。ただ、私たちなりに手応えを感じています。おぼろげながら何かが見えます。ここをベースキャンプにし、その何かを見つけるため、旅立ちます。
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さて、蕎学舎の設備です。

1階は、駐車場。といってもバスが4台は止められる広さ、とても大きく感じます。 2階にゆくと一部屋は手打ち場があります。これも広くて手打ち台10台設備可能です。さらに、もうひとつの部屋が玄蕎麦の収納庫。檜の棚の香りのする倉庫は、10度に温度管理し、玄蕎麦の品質の劣化を防いでいます。その収納庫の横は、将来、研修用図書室にする予定になっています。
さて3階。ここに玄蕎麦から蕎麦粉に至るまでの施設。さらに鰹節から出汁を取る設備を集約しました。そして、この同じ階に、鰹節収納庫と事務所も併設しました。そして屋上。ここで夢のような話ですが、鰹節を天日に干してから、削って出汁を取りたいと計画しています。都内で天日に干してから出汁を取れるのは、本当に幸せです。さて、どんな味ができるでしょうか。

入口2階3階3階3階屋上

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