大正11年、小松庵の創業当時は、地方から出てきた若者が、丁稚奉公し、年季が明けると、親方が資金を肩代わりして出店の面倒を見ていました。これが「のれん分け制度」です。その頃は、ほとんどが中卒で住み込み。そして、10年前後して完全に独立、店を持ちました。この独立自助、個性尊重の精神は、今でも私たちが受け継いでいます。ただ、現在では昔に比べ、それぞれの技術が大きく高度化、専門化してきたので、独立を目指すより、蕎麦の世界をより深めようとする、専門的職人を目指す人が、多くなってきました。そこで、そのための蕎学舎です。蕎麦の技術を勉強し、職人としての成長を促します。互いに競い合い、助け合うことも学べると思います。 さらに、広い世界を知るため本を読んだり、音楽を聴いたり。また、生産者など様々な人と、出会える場所になったらと思います。ここから、何が生まれるか、何が見えるか、今はわかりません。ただ、私たちなりに手応えを感じています。おぼろげながら何かが見えます。ここをベースキャンプにし、その何かを見つけるため、旅立ちます。
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